物語の舞台は瀬戸内海をのぞむ広島県尾道市。

古くから海上交通の要所として栄えたこの街は

ある伝説の始まりの舞台としても名高い地であった。

その伝説の主とは百人一首でも有名な

第82代天皇の後鳥羽院。


人もをし  人もうらめし  あぢきなく

世を思ふ故に  もの思ふ身は。


承久の乱に敗れ出家し法皇となった後

失意の内に隠岐の島へと流された

この後鳥羽法皇の伝説に纏わる一冊の本が

一連の殺人劇を引き起こす事になるとは・・・

亡くなった妹の影を見つめる光彦と

浅見家の家族に秘められた想い

そして浮かび上がった意外な犯人とは?


浅見光彦シリーズ、第一作。

後鳥羽伝説殺人事件が待望の舞台化。